歯の喪失を防ぐ為に!
自立して明るく元気に過ごせる生涯の期間を「健康寿命」といいます。
日本人の平均寿命は世界ーですが、生活習慣病によって寝たきりなどになる期間が長く、健康寿命をのばすことが国民一人ひとりの課題となっています。
一方、歯の寿命はどうでしょうか?
28本の永久歯のうち10本以上を失うと、食事や会話などに支障をきたすことが多くなります。
そこで、自分の歯が18本以下になった時点をかりに歯の寿命とすると、日本人の平均は60 歳代後半。
歯をなくしたために食生活などのたのしみを制限される期間が10 年以上におよんでいるのです。
中高年が歯を失う主な原因は歯周病ですが、その歯周病が糖尿病などの生活習慣病のリスクを高めることも知られてきました。
歯の寿命が短い人は「健康寿命」も短い、といえそうです。歯周病を防ぎ、健康寿命をのばすため、毎日の歯みがきの習慣を見直しましょう。
歯磨きの回数
1日3回、毎食後すぐに磨くのが理想です。
歯周病の主な原因は、歯と歯ぐきの境目などに付着する歯垢(プラーク)。歯垢は、食べかすをエサに増える細菌の塊です。歯垢が付着していない衛生的な状態を保つことをプラークコントロールといいますが、その基本となるのが歯みがきです。
歯みがきの回数は1日3回、毎食後すぐが理想ですが、1日1回以下の人が3割にのぼっています。1日3回が無理でも、朝晩は必ずみがきたいものです。唾液には口のなかを中性の環境に保ち、歯周病の原因となる細菌の増殖を防ぐ作用がありますが、夜間の睡眠中はその唾液の分泌が低下します。
夕食後の歯みがきは細菌のエサになる食べかすを残さないために、また、朝食後の歯みがきは細菌が夜間につくる歯垢をきれいにとり除くためにも、ぜひとも必要なのです。
歯ブラシの使い方
こきざみに動かして歯垢をかき出しましょう
歯垢をきれいに落とそうとするあまり、力んでゴシゴシみがくと、みがきのこしができやすく、逆効果。汚れのたまりやすいところを意識して、毛先を軽くあて、横方向にこきざみに
10~30回ずつ動かすのが歯みがきの基本動作です。
歯ブラシは、毛先が歯と歯ぐきなどのすき間に入りやすいように、硬すぎず、ヘッドが小さめのものを。
毛先が開いてしまう前に、1ヶ月に1本を目安に交換することも、みがき残しを減らすコツです。