日本矯正歯科学会会員専用ページからダウンロードが可能になっている
「歯科矯正リーフレット」を使ってみました。
ページ構成は
- 正常咬合のページ
- 不正咬合のページ
- 歯並びチェックシートで構成されています。
正常咬合のページ
①前後のバランス
上下顎の大きさのバランスがとれている
前歯は上が下の2㎜程度前方にある
奥歯は1本に対し2本が咬み合っている
②左右のバランス
骨格が左右対称である
上下の前歯の真ん中が一致している
上の歯に下の歯の外側の山が咬み合っている
③上下のバランス
骨格的に上下の長さのバランスがとれている
上と下の前歯が2㎜程度重なっている
④スペース
歯が一列に並んでいる
歯が重なっているところや、すき間がない
となっています。ある程度のバランスがとれているならば(①から④まですべて兼ね備えている必要はない)正常咬合と判断しても構わないのではと思います。
不正咬合のページ
正常咬合と不正咬合をわかりやすく比較するために
①前後のバランス
②左右のバランス
③上下のバランス
④スペース、に分けていますので患者さんがセルフチェックしやすいと思います。
①前後のバランス
一般に、出っ歯や受け口と呼ばれています。上下の顎の大きさといった骨格的なバランスに問題がある場合と、前歯の傾きといった歯の並び方に問題がある場合があります。6歳臼歯の咬み合わせのずれがどの程度あるかということも、治療法を左右する要素です。習癖が原因で起こる場合もあります。
②左右のバランス
骨格や歯の咬み合わせが左右どちらかにずれています。骨格のずれがなくても、咬み合わせのズレを放置していると、骨格がズレてくる事が多いので、早めに治療が必要です。交叉咬合は、下の歯が上の歯の外側に出ている咬み合わせの事で、逆に鋏状咬合は、下の歯が上の歯の内側に入っている咬み合わせの事です。
③上下のバランス
咬み合わせが深いことを過蓋咬合、上下の歯の間にスペースがあいていることを開咬といいます。いずれの場合も、習癖が関与している場合が多く見られます。特に、開咬は舌癖や口呼吸など、機能の異常によって増悪しますので、咬み合わせを治すのと同時に、機能の改善が必要な場合が多いです。
④スペース
顎の大きさと歯の大きさのバランスがとれていない状態です。顎の大きさに比べて歯の並ぶスペースがなく、歯がガタガタしていることを叢生、逆にスペースが余っている事を空隙歯列といいます。前歯と6歳臼歯がはえると、永久歯が並ぶのにどの位スペースが足りていないかを予測をする事ができます。
歯並びチェックシート
この様に比較対象がわかりやすく記載されているのに加えセルフチェックシートも掲載されています。患者さん自身がパンフレットを見てチェックシートに記入して頂ければ良い診療につなげる事が出来るのではないでしょうか?
source:日本矯正歯科学会http://www.jos.gr.jp/